「おたくの庭で異臭がする。どうにかして」を英国流にいい換えると? 「さすが紳士の国」「笑った」
ご近所から騒音や異臭がする場合、多少のことなら我慢をするものの、耐えられないほどのことだったら、相手に伝えたほうがいいでしょう。
しかし、相手を傷付けないように用件を話すのは、なかなか難しいものです。
イギリスのロンドンに在住のアーティスト、 (@yoookd)さんは、隣人から思いがけないクレームをいわれました。そのいい方が、「いかにもイギリス的」だったとのこと。
Twitterで一連の出来事を投稿したところ、反響が上がりました。
「イギリス式婉曲表現スタイル苦情申し立て」
ある日、投稿者さんの家に隣人がやってきて、こんな言葉を切り出したそうです。
元気かい。いいお天気だから庭で妻と紅茶を飲もうとしたら、どうも臭い匂いがあってね。
気のせいかと思ったけど、強烈だから紅茶を飲むのは諦めたよ。
どうやら君の庭のほうからするようで。時間がある時でいいんだけど、確かめてもらえるとありがたい。
さっきイギリス人隣人が我が家を訪問「元気かい?いやなにね、良いお天気だから庭で妻と紅茶を飲もうとしたらね、どうも臭い匂いがあってね。気のせいかと思ったけど強烈だから紅茶を飲むのは諦めたよ。どうやら君の庭の方からするようで。時間がある時でいいんだけど確かめてもらえるとありがたい。」
— (@yoookd) June 11, 2022
隣人は穏やかなトーンで、投稿者さんの庭から異臭がすると訴えました。
さらに、その原因についてもすでに分かっているようで…。
たまたま居合わせた庭師によると、どうもキツネか何か大きめの動物が死んでるんじゃないかと。
君の旦那さんに頼んで確認をお願いできるかな。紅茶が飲めなかったものでね。
ありがとう。よい週末を!
後で投稿者さんの夫が庭を確認すると、隣人の予想通り、野生のキツネの亡骸を発見。異臭を放っていたそうです。
隣人の苦情は端的にいうと、「庭でキツネが死んでて臭いから、早く片付けて」というものですが、相手を傷付けず、いいたいことをハッキリと伝えるテクニックは、さすが英国紳士ですね。
「紅茶が飲めない」というパワーワードを出すことによって、強めの申し立てであると、暗に伝わります…。
投稿を読んだ人たちからは、さまざまなコメントが上がりました。
・面白い。紅茶飲めるかが物差しとは、ある意味分かりやすいです。
・徐々に相手との距離を詰めていき、いうべきことを最終的にしっかりと話す。大人な対応ですね。
・京都だったら「珍しいお香ですか?」とかいわれるのかな。英国式の気遣いが素敵です。投稿者さんはその後、行政の専門窓口に連絡を入れたそうですが、対応が少々ゆっくりなイギリス。
キツネを片付ける担当者が来るまで、しばらく時間がかかるといわれてしまったそうです。
早く解決して、隣の夫婦に「もう大丈夫。ゆっくり紅茶が飲めますよ」と伝えたいところですね。
イギリス人らしいクレームの伝え方に、クスッとしつつも、感心させられます!
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さっきイギリス人隣人が我が家を訪問「元気かい?いやなにね、良いお天気だから庭で妻と紅茶を飲もうとしたらね、どうも臭い匂いがあってね。気のせいかと思ったけど強烈だから紅茶を飲むのは諦めたよ。どうやら君の庭の方からするようで。時間がある時でいいんだけど確かめてもらえるとありがたい。」
— (@yoookd) June 11, 2022
「たまたま居合わせた庭師によると、どうもキツネか何か大きめの動物が死んでるんじゃないかと。君の旦那さんに頼んで、確認お願いできるかな。
紅茶が飲めなかったものでね。ありがとう。良い週末を!」
= 「おめーの庭でキツネが死んでて超臭いから、サッサと片付けろ!!!!」#ロンドン十人十色— (@yoookd) June 11, 2022
これは典型的なイギリス式婉曲表現スタイル苦情申し立て。テストに出ます。(何の)
— (@yoookd) June 11, 2022
仕事終わった旦那に庭を確認してもらったら(私には無理。。)、バッチリ野生きつねがお亡くなりになっていたらしい。。
— (@yoookd) June 11, 2022
結局、行政区のキツネ処理班は今日中に来ず。旦那の勘違いで、土日でもすぐ担当者が来るのは公共の場にキツネの死骸がある場合だった模様。
今週ロンドンは夏日(26-31度)の予報だし、一刻も早く来てほしい。。キツネ異臭被害に遭ってるイギリス人夫婦はどこかに泊まってるようで、1日ずっと留守だった。— (@yoookd) June 12, 2022
[文・構成/grape編集部]