肌の色と親を侮辱された、オコエ桃仁花 その後の対応に「かっこいい」「涙が出た」
日本代表に選ばれ世界大会に出場するなど、日本の女子バスケットボールで活躍するオコエ桃仁花(オコエ・モニカ)選手。
2022年9月7日、オコエ選手はTwitterを更新し、実際に寄せられたという差別的な誹謗中傷メッセージを公開しました。
オコエ選手の投稿によると、アイコンが未設定で誰もフォローをしていない、いわゆる『捨てアカウント』からダイレクトメールが送られてきたといいます。
黒人の癖にまじできもいね。
1日中考えたんだけど、なにがあったらアフリカの黒人と結婚する日本人女性がいるのか理解できないんだわ。
@okoyemoniーより引用
ナイジェリア人の父親と日本人の母親の間に生まれた、オコエ選手。
ダイレクトメールにつづられていたのは、オコエ選手の外見や生まれ、親を酷い言葉で中傷する内容でした。
オコエ選手の「もう心がマヒするくらい、慣れたよ」という投稿文を読むに、きっとこれまでも同様の誹謗中傷を受けていたのでしょう。
オコエ桃仁花、差別を受けて投稿した文章に称賛の声
インターネットを通した誹謗中傷は、安全圏から他人を攻撃し、他者の心を深く傷付ける卑怯な行為。
オコエ選手の受けた誹謗中傷に対し、ネットからは差別行為に怒りをあらわにする声や、オコエ選手を元気付ける声が多数寄せられました。
そういった声を受け、翌8日にオコエ選手はTwitterで自身の想いをこのように明かします。
お母さんとお父さんが出会い、今私はここにいる。
誰に何を言われようとも、どんな肌の色をしていても、私は愛される価値がある。
目の前のあなたも、横のあなたも、誰かの大切な人。言葉を大切に。心を大切に。
皆様からの温かいメッセージに、日本人であることに誇りをかんじます。ありがとう pic.twitter.com/I0w1HKEtp2— オコエ桃仁花 Monica Okoye (@okoyemoni) September 8, 2022
どれだけ「誹謗中傷に慣れた」といっていても、自身や親のことを悪くいわれ、オコエ選手は傷付いたはず。
しかし、オコエ選手は両親の出会いに感謝し、「何をいわれようと、私には愛される価値がある」と前向きなメッセージを投稿したのです。
オコエ選手の投稿からは、時には言葉が人を救い、時には他人を傷付けるナイフとなることが伝わってきます。
一連の出来事は拡散され、多くの人が人種差別や誹謗中傷について、改めて考えるきっかけとなったようです。
・とてもいい文章で、朝から涙が出た。今後も応援します!
・誹謗中傷の内容には怒りを感じたけど、オコエ選手の対応に感動した。本当にかっこいい!
・国籍に肌の色は関係ないし、オコエ選手はオコエ選手だ。
そして、素晴らしいスポーツ選手だと思う。
自らに誇りを持ち、愛しながら生きることの大切さをたくさんの人に教えてくれた、オコエ選手。
この言葉が広まり、言葉のナイフで傷付けられる人が減ることを祈るばかりです。
[文・構成/grape編集部]