くらし情報『【『初恋の悪魔』感想 最終話】悲しみを飛ばす風のように・ネタバレあり』

【『初恋の悪魔』感想 最終話】悲しみを飛ばす風のように・ネタバレあり

変わり者の刑事・鹿浜鈴之介(林遣都)、うだつのあがらない警察署の総務課職員・馬淵悠日(仲野太賀)、皮肉屋の経理課職員・小鳥琉夏(柄本佑)、そして二重人格の生活安全課の刑事・摘木星砂(松岡茉優)。

うまく組織にハマれない4人が、勝手な『捜査会議』をきっかけに、少年連続殺人事件の謎に巻き込まれるというサスペンス・コメディ『初恋の悪魔』(日本テレビ系土曜22時)。

最終回、少年連続殺人の犯人は、警察署長・雪松鳴人(伊藤英明)の息子の弓弦(菅生新樹)だったことが明かされる。雪松は警察官として息子の殺人を隠蔽しつづけ、そのために殺人と二つの冤罪をおこしてしまったのだった。

【『初恋の悪魔』感想 最終話】悲しみを飛ばす風のように・ネタバレあり

雪松が息子の罪を告白する最中にも、ひっきりなしに鳴る弓弦からのメッセージの乾いた着信音が何ともおぞましい。まるで幼子のように、弓弦は父親に「どうしたらいいの」「まだ?」「早くきて」と短文で懇願し続ける。父親としての愛情ゆえにそれを無視できず、絶望する雪松に鈴之介がかけた「終わりませんよ。あなたが死刑になっても、そのメールは届きますよ。
ずっと続くんですよ」という淡々とした言葉に慄然とさせられる。

それを信じる人々にとって、何もかもを解決する親の愛のように解決と意思決定は序列の上から降りてくる。

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