「絶対にやめてください」 SNSで目にする愛犬のかわいい動画に専門家が指摘
SNS上では日頃、愛犬たちの写真や動画が多数投稿されています。
愛犬のかわいい姿を写真や動画に収めようと、飼い主はカメラを構えているもの。
しかし、かわいさを意識しすぎたあまり、愛犬の体に危険をおよぼすことがあるのです。
ドッグトレーナーをはじめ、ペット業界で長年働いてきた経験を持つ松本秀樹(@macha_daichi)さんは、SNS上でよく目にする動画に対し注意喚起を行いました。
松本秀樹が明かす、愛犬動画の危険性
SNSでは、飼い主が愛犬の前脚を持ってダンスさせたり、頬へ脚を押し当てたりする、『かわぴー』と呼ばれる動画が投稿されています。
※写真はイメージ
この動画を見ていた松本さんは、愛犬の前脚を左右に大きく開けることについて「絶対にやめてください」と呼びかけました。
鎖骨がない犬は本来、前脚を前後にしか動かすことができません。
犬が前脚を左右に開く行為は、人間にとって股を割るのと同じような痛みがあるといいます。
また、犬は前脚の2本で、自分の体重の3分の2を支えている生き物。
そのため、肩周りと首をつなぐ筋肉を痛めてしまうと、歩いたり走ったりができなくなる可能性や、脱臼の恐れがあります。
愛犬が高齢である場合、筋肉量は減少傾向に。
前脚の靭帯が緩くなっていると開き気味になり、「寝てる姿勢から立つ、歩くといったことができなくなるおそれもある」と、松本さんは注意をうながしました。
①
— 松本秀樹(犬と旅してた人) (@macha_daichi) October 26, 2022
松本秀樹
ちょっと怒ってます。
最近、
インスタグラムやTikTokで
わんちゃんの前脚(両手)を持ってダンスしたり、前脚をわんちゃんの頬へ押し当てる「かわぴー」という動画を配信するのが流行ってるらしく。
この「かわぴー」自体には
問題はないのですが…
(みんなめっちゃかわいいです) pic.twitter.com/JYaHvaSpKa
動画に映っている愛犬たちからは、みな、飼い主に愛されていることが伝わってくるでしょう。
そのうえで、松本さんはいいます。
SNSで、今回松本さんが指摘したような動画を見たことがある人などから、大きな反響が上がりました。
・人間と動物たちは、言葉を交わしてやり取りができないから、気を付けないと。
・愛犬たちとの過ごし方についても、勉強したほうがいいなと思いました。
・かわいいのは分かるけど、一歩間違えれば虐待になりかねない。単に「かわいいから」だけでは犬を飼ってはいけないのよ。愛犬の前脚を大きく開脚させていた飼い主は、悪意を持って行っていたわけではないはず。
しかし知らず知らずのうちに、愛犬を傷付けていることもあるのです。
松本さんのいうように、家族の一員である愛犬を知ろうとすることが、大切だといえます。
投稿全文はこちら
①
— 松本秀樹(犬と旅してた人) (@macha_daichi) October 26, 2022
松本秀樹
ちょっと怒ってます。
最近、
インスタグラムやTikTokで
わんちゃんの前脚(両手)を持ってダンスしたり、前脚をわんちゃんの頬へ押し当てる「かわぴー」という動画を配信するのが流行ってるらしく。
この「かわぴー」自体には
問題はないのですが…
(みんなめっちゃかわいいです) pic.twitter.com/JYaHvaSpKa
②
— 松本秀樹(犬と旅してた人) (@macha_daichi) October 26, 2022
「カワピー」の前にダンスをさせる飼い主さんがいて、
その際に、わんちゃんの両前脚を
左右に大きく開いている飼い主さんがいらっしゃるのですが、
これ絶対に止めてください。
犬には鎖骨がなく、前脚は前後にしか動かせないんです。
(我々人間が肩をグルグル回せるのは鎖骨があるから)…
③
— 松本秀樹(犬と旅してた人) (@macha_daichi) October 26, 2022
犬の前脚を開く行為は、
人間でいうと股を割いているのと
変わらない痛みがあります。
その上、
もし、この肩周りと首をつなぐ筋肉を痛めると、
犬は前脚の2本で、自分の体重の3分の2を支えているので、歩いたり走ったりができなくなる可能性や…
④
ここの筋肉は肩を固定するという大事な役割があるため、肩を脱臼しやすくなってしまいます。
また、
犬が高齢になり筋肉量が落ちてきた際に、
前脚の靭帯が緩くなっていると、
前脚が開き気味になり、
寝てる姿勢から立つ、
歩くという普通の事ができなくなってしまいます。— 松本秀樹(犬と旅してた人) (@macha_daichi) October 26, 2022
⑤
— 松本秀樹(犬と旅してた人) (@macha_daichi) October 26, 2022
「知らなかった」
というのは、我々犬のプロがお伝えし切れなかった部分もありますが、
知らなかった事でも、愛犬が怪我をした場合、
その痛みや後遺症は無かったことにはなりません。
我々プロは見ればわかります。
動画のわんちゃん達は
みんな愛されている、大事にされている
顔をしています。
⑥
— 松本秀樹(犬と旅してた人) (@macha_daichi) October 26, 2022
なら、家族である
『犬という動物のこと』
もう少し知ろうとしてあげてください。
散歩の後に足を拭く時、
服を脱ぎ着させる時、
犬の前脚は左右ではなく、
前後方向に持ち上げるようにしてください。
お願いします♂️@twinotes まとめて
[文・構成/grape編集部]