【『ファーストペンギン!』感想4話】生きてく腹をくくるんだ!・ネタバレあり
Twitterを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。
2022年10月スタートのテレビドラマ『ファーストペンギン!』(日本テレビ系)の見どころを連載していきます。
かなさんがこれまでに書いたコラムは、こちらから読めます。
起業した知人から聞いた、ずっと忘れられない言葉がある。
「雇った社員が結婚したんだよ。聞いたとき、怖くて足が震えた。
自分では、『会社、この先何年やってけるか分からない』って思ってて、もう泥沼みたいな経営で。それなのに『家庭を持つ』っていうんだもの。
でも、その時は顔に出さず笑って『おめでとう』ってご祝儀出して。ますます自分は死ぬ気で会社やらなきゃって」
同じように数年後、社員が家を買うと言ってきた時にも、本気かと腰を抜かしそうになったらしい。もちろん顔に出さず、励ましたと言っていた。
生々しい話で、起業して会社をやっていくって本当に大変なことだと思った。
片岡(堤真一)ら漁師たちから贈られた営業スーツを見つめて、65万円の自腹を決めた和佳(奈緒)の姿に、友人のそんな言葉を思い出していた。
食い詰めたシングルマザー・和佳がやってきた、山口県のとある漁村・汐ヶ崎。