【『ファーストペンギン!』感想5話】風穴をあけるんだ!・ネタバレあり
Twitterを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。
2022年10月スタートのテレビドラマ『ファーストペンギン!』(日本テレビ系)の見どころを連載していきます。
かなさんがこれまでに書いたコラムは、こちらから読めます。
世の中の価値観が変わっていくとき、ほとんどその変化はグラデーションだ。
どこに境目があったかは、その時は分からない。数年越しに振り返って、ああ、変わっていったんだなと思う。
グラデーションは時間の流れにもあるし、世代間にもあるし、中央から周辺への地理的な条件もある。
『ファーストペンギン!』(日本テレビ系水曜22時)は、一人のシングルマザーがとある漁村にやってきて、漁師達と変革をおこしていく物語だ。
それは裏返せば、保守的な土地柄の人々が、時に拒否したり考え込んだりしながら、どのように新しい価値観を受け止めて、変化か現状維持かを判断する様を描いていく物語だ。
食い詰めたシングルマザーの岩崎和佳(奈緒)が一人息子をつれてやってきた、山口県のとある漁村・汐ヶ崎。
彼女は漁獲量が減り、漁師の収入も減り、寂れていく浜で何か新事業を興せないかと漁師の片岡洋(堤真一)