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焼き魚を食べて食中毒? 見た目や臭いでは分からないその正体とは…

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焼き魚を食べて食中毒? 見た目や臭いでは分からないその正体とは…

2023年6月に奈良県奈良市で、給食で出された『サバの塩焼き』を食べた園児の口のまわりなどに、発疹が生じる集団食中毒が発生しました。

原因となったのが、ヒスタミンという化学物質。

食中毒と聞くと、細菌やウイルスによるものが思い浮かびますが、化学物質による食中毒も発生しているのです。

ヒスタミンによる食中毒とは一体どのようなものなのでしょうか。

内閣府が『ヒスタミン食中毒』に注意喚起


内閣府の食品安全委員会は、ヒスタミン食中毒への注意と予防を呼びかけました。

ヒスタミンは、サバやマグロ、イワシなどの魚が、常温に放置されるなどの不適切な管理がされた際に発生し、加熱しても分解されることはありません。

ヒスタミンを多く含む食品を食べると、食後数分~30分ほどで顔面が紅潮し、頭痛、じんましん、発熱などの症状がでた後、6~10時間で回復するといいます。

またヒスタミンは、魚や魚の加工品だけでなく、しょうゆ、みそ、ワインやチーズなどの発酵食品にも含まれていることがあるため、注意が必要です。


ヒスタミン食中毒を予防するためには?


多くの食品に含まれており、加熱しても分解しないヒスタミンですが、実際に含まれているかどうかは、見た目や臭いで判断することが難しいといいます。

そのため、次のことを徹底することが大切です。


・魚を保存する場合は、速やかに冷蔵・冷凍し、常温での放置時間を最小限とすること。

・ひとたび蓄積されたヒスタミンは加熱しても分解しないため、鮮度が低下したおそれのある魚は食べないこと。

・自分で釣った魚でも、速やかにクーラーボックスに入れる等、常温に放置しないようにすること。また内臓はできるだけ早く取り出し、腸管内容物で魚肉を汚染させないように注意すること。

・ヒスタミンが高濃度に蓄積されている食品を口に入れたときに唇や舌先に通常と異なる刺激を感じる場合があるので、そのような場合は食べずに捨てること。



内閣府食品安全委員会ーより引用

ヒスタミン食中毒は見た目の判断が難しいため、発生させないことが大切なのです。


夏には、川や海などで釣った魚を食べる機会も増えるでしょう。正しく予防して、おいしく安全に魚を味わいたいですね。

[文・構成/grape編集部]

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