【『VIVANT』感想6話】堺雅人、松坂桃李、二宮和也…キャラクターの魅力が次々に咲く展開
SNSを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。
2023年7月スタートのテレビドラマ『VIVANT』(TBS系)の見どころを連載していきます。
かなさんがこれまでに書いたコラムは、こちらから読めます。
「そんな人でも僕の父親だ」「息子だとわかれば愛してくれるかもしれない」と乃木憂助(堺雅人)が叫んだ表情は、出世に縁のない冴えない男とも、別班としての冷徹な顔とも違って、傷ついた少年のようだった。
その叫びに対するもう一人の乃木、Fもまたいつも以上に感情的だった。
工作員として他人の心理を操るスキルとはまた別に、乃木の中にある情動は、Fという分身を生み出した孤独な少年の頃のまま止まっているのかもしれないと思った。
ドラマ全体の折り返しを回って、更に視聴率を上げ、ネットでの考察も熱を増している『VIVANT』(TBS系日曜21時)。
6話ではテントと名乗る謎のテロ組織の内部と、厳密に隠されているテントの本拠地を突き止めようと奔走する別班の乃木と黒須(松坂桃李)、それを監視し情報を得ようとする野崎(阿部寛)ら公安の三つ巴の様子が描かれた。