【『VIVANT』感想 最終話】堺雅人と二宮和也、二人の息子たちの鮮やかな交錯
SNSを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。
2023年7月スタートのテレビドラマ『VIVANT』(TBS系)の見どころを連載していきます。
かなさんがこれまでに書いたコラムは、こちらから読めます。
別班の乃木憂助(堺雅人)と公安の野崎守(阿部寛)が所属する組織を超えて力を合わせたように、組織という境界線は超えられる。
そして乃木と黒須駿(松坂桃李)の別班の二人と、テントの面々がフローライトの採掘権を得るために力を合わせたように、イデオロギーという境界線も超えられる。
野崎とドラム(富栄ドラム)の二人が、国を超えて深い信頼で結ばれているように、もちろん人種や国も超えられる。
人が最も超えられないものは、克服しがたいものは何か。
愛する人を理不尽に奪われた憎悪の火だけは、長い時間が過ぎても、あるいは他の幸せをもってしても、消しさることが出来ないのかもしれない。
この名作ドラマの最終回に、そんなことを考えていた。
壮大なロケ映像、豪華な配役、そして毎回ジェットコースターのような先の読めないストーリーで、視聴者の熱い考察を社会現象にまで押し上げた『VIVANT』(TBS系日曜21時)。