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服に食べ物を落としちゃった! 専門店に聞いた『正しい対処法』がタメになる

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服に食べ物を落としちゃった! 専門店に聞いた『正しい対処法』がタメになる

毎日の生活の中で、洋服にしみが付いてしまうことがありますよね。

コーヒーを服にこぼしたり、袖にボールペンのインクが付いたりしたという経験が一度はあるはず。

このような場合、しみができてしまいますが、どのように対処するのが正しいのでしょうか。また、一度ついたしみは取ることができるのかも気になりますよね。

そこで、しみ抜きサービスを専門に手掛ける、『匠抜き』(たくみぬき)に取材しました。

話をうかがった技術者の福永文恵さんは、しみ抜きに10年携わってきたプロ中のプロです。

しみを付けてしまった時の対処法


福永さんにうかがったところ、しみ抜きの依頼でよくあるのは、以下のようなケースだそうです。

・食べこぼし。


・汗による黄変。

・髪染めのカラー剤。

・髪染めのカラー剤が付着。

・ボールペンやペンキが付着。

特に最近は髪の毛を自分で染める人が増えており、そのカラー剤が服に付いたというケースが増加しているそうです。

しみが付く場所としては、ソースが飛んだり、食べこぼしが落ちやすかったりする、上着の胸部分やネクタイ、スボン、スカート。

そのほか、汗じみが付きやすいえり周りと脇、筆記用具のインクやペンキが付きやすい袖なども多いようです。

しみが付いても慌てないこと!


福永さんにうかがったところ、食べこぼしが落ちるなどのしみの原因になることが起こっても「慌ててこすらないのが最良の方法」だといいます。


一番悪いのは、おしぼりなどでゴシゴシこすることだそうです。

福永さんによれば、「こすると繊維の奥まで物質が入り込み、かえって汚れを落としにくくなりますので、焦っていてもこすらないようにしてください」とのこと。

その場では何もしないのが正しい対処で、できればその場では汚れの表面部分だけを落とすのが正解だといいます。

プロはどれくらいのしみなら抜けるのか?


それでは、しみの抜き方のメカニズムが気になるところですが、福永さんの話によると…。

例えばハンバーグにかかっているソースが付いたとして、そのソースにはさまざまなものが含まれています。

まず油を壊して、その下にあるタンパク質を壊し、さらに、タンニンや渋(しぶ)を壊し、最後に色素を取るという形になります。プロは高圧の水で洗浄し、特殊な薬剤を使ってしみ抜きを行っているそうです。

では、プロはどのくらいのしみを抜くことができるのでしょうか。
『匠抜き』に実例を見せてもらいました。以下をご覧ください。

しみ抜きの実例・その1


1つ目は、この白いコートついたしみを見てみましょう。

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袖の部分に広くしみが付いてしまっていますが…。

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まるで新品のように真っ白に!とてもきれいに落ちていますね。

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しみ抜きの実例・その2


2つ目は白いジャケットに付いたしみです。

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内側を見てみると、縦にうっすらとしみがついていますが…。

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まったく気にならないレベルまで落ちました。


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しみ抜きの実例・その3


3つ目はポロシャツです。もともと白だったのが、ピンクに染まってしまったものです。

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袖もすっかりピンクになってしまいましたが…。

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真っ白に戻りました。ここまで戻るとは、プロの技に驚きますね。

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しみ抜きの実例・その4


4つ目はエレガントな雰囲気の白いドレスです。

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脇の部分に、かなり黄色い汗じみが広がっていますね。

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プロの手にかかると、汗じみが驚くほどきれいに落ちました!これならまたパーティーなどに着ていけそうです。


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しみ抜きの実例・その5


5つ目は落ち着いた色のジャケットです。左の袖に白い汚れが付着しています。
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汚れがかなり広範囲に広がっていますが、果たして落ちたのでしょうか…。

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どこに白い汚れが付いていたのかが分からないくらい、きれいになりました。

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しみ抜きの実例・その6


最後は白いパンツです。真っ赤なインクのような汚れが付着しています。これはショックですよね。

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白い服を汚すと「これは無理かも…」と諦めてしまいがちですが…。


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驚くほど、きれいさっぱり落ちました!

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6つのパターンを見てみましたが、いろいろな種類のしみでもプロの手にかかると想像以上にきれいにしみは取れるのですね。

複数の原因でできた、しみを取るのは難しい!


福永さんにうかがったところ、しみ抜きで難しいのは「複数の原因でしみができており、しかも面積の大きいもの」とのことでした。

例えば、トレンチコートです。襟元には汗による黄ばみ、裾は泥汚れといった別の原因によるしみが複数あると、それぞれ違う手法を用いてしみを抜かなければなりません。

しかもコートのような大きなものだと面積が大きくて、しみ抜きに時間がかかってしますそうです。

また、イクラや卵の黄身といったタンパク質によるしみも難しいとのこと。この場合には、酵素を用いてタンパク質を分解する必要があり、手間がかかるそうです。

最後に、福永さんからアドバイスをいただきました。


しみが付いたらその場ではこすらないほうがいいです。汚れを広げたり、繊維に汚れが入り込んだりして、逆に落としにくくなります。

また、なぜか『ハイター』を使う人が多いのですが、色が付いたものについては『ハイター』は使わないほうがいいです。

そもそも『ハイター』は汗じみなどに使うものだと思います。マジックの色が付いた場合は使わないようにしてください。

また、しみは時間が経つと酸化します。落としにくくなりますので、しみ抜きを行うのであれば早く対処するのがおすすめです。自分ではしみ抜きができないという場合には、プロに任せてください。

筆者は契約書に判子を押していて、誤って朱肉をズボンに付けてしまったことがあります。福永さんに聞いたところ、朱肉も落とせるそうで、「早く頼めばよかった」と後悔しました。

もし「自分では無理!」となったら、できるだけ早くプロに依頼するといいですね。

匠抜き

[文/高橋モータース@dcp・構成/grape編集部]

取材協力匠抜き

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