【『大奥 Season2』感想10話】 岸井ゆきのと志田彩良が紡ぐ名前を越えた愛情
SNSを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。
2023年10月スタートのテレビドラマ『大奥 Season2』(NHK)の見どころを連載していきます。
かなさんがこれまでに書いたコラムは、こちらから読めます。
もしも自分が思いもよらない場所で死ぬとしたら、大切な人に、どんな言葉で自分の最期を伝えてほしいだろうか。
自分が死んでからも、いつまでも悲しませたくないなら、なるべく相手に執着を残さない言葉を残すかもしれない。
逆に同じくらい、愛する人の死に目に会えなかったなら、どんな言葉でその人の最期の様子をききたいだろうか。
どんなに思いやりからくる言葉だとしても、それが嘘だとわかるなら、傷ついてでも真実を知りたいのではないか。
和宮(岸井ゆきの)を前に、一度は家茂(志田彩良)の望みどおりに嘘を語り、ためらいの後、家茂と和宮ふたりの為に真実を語りだす側近の能登(中村アン)の気持ちを想った。
告げた真実は、嘘をついてでも和宮を守りたかった家茂の最期の愛を和宮に届けたのである。
※写真はイメージ
男女の役割が逆転した江戸時代を描くNHKドラマ10『大奥』(火曜22時)。