【下剋上球児 第9話・ネタバレあり】松平健演じる賀門監督が、まさに将軍のようなひと言
南雲らしからぬ、選手をバカにしたような言葉に部員たちは怒りだし、その怒りが緊張や力みを上書きし、いつもの彼ららしいプレイを取り戻した。
彼らが単純でよかった。
ここまでエースでありながら、控えに回った犬塚翔(中沢元紀)はずっと厳しい顔でベンチに座っていた。
星葉野球部は翔にとって因縁の相手だ。マウンドに立って中学時代のライバルたちを打ち取りたかったのだろう。
その翔が吹っ切れた顔になったのは、逆転のピンチに伝令として根室のところに行ったときだ。
弱気な根室のことだから四番の強打者・江戸川(清谷春瑠)相手に敬遠するかと思いきや、彼の中には闘志があった。
翔はこの瞬間根室を認め、彼に勝負を託すことができたのではなかろうか。
ベンチの一番前でチームメイトと笑顔になってる翔をテレビで見た犬塚樹生(小日向文世)は、「翔くん、笑ってる」と気がつく。
第8話のコラムで、樹生は翔の投球がちゃんと見えてないのではと指摘したが、やっと翔自身を見ることが出来たのだなあと感慨深い。同時に、星葉高校に落ちて落胆していた翔が笑顔になれるよう、樹生は使命感を抱いていたのだ。
そして、9回裏、代打として翔が登場する。