2024年1月22日 11:17
【『グレイトギフト』初回感想・ネタバレあり】新境地に挑む反町隆史と、悪の魅力全開の佐々木蔵之介が魅せる極上サスペンス
に報告する。
警察に届けるべきだと訴える藤巻を相手に、奥野の対応は鈍い。
一方、藤巻の妻・麻帆(明日海りお)は重い心臓病で同病院に入院しており、新しい治療法を使えなければ命の危機が迫っていた。
藤巻は球菌の情報と引き換えに、奥野に新しい治療法の実施を厚労省に働きかけるように迫り成功する。
だが藤巻が信頼する妻の主治医で、心臓外科の教授・白鳥稔(佐々木蔵之介)に、この球菌の情報を伝えたことから事態は思いもよらぬ方向に進み、藤巻は大学内の権力闘争に球菌の存在とともに巻き込まれる。
白鳥は正義感と共に強烈な権力志向を持った男で、権力を得るために球菌を使って邪魔な人間を排除する共犯を藤巻に持ちかける。それは実質、妻の命と引き換えの脅迫だった。
これまで反町隆史が演じてきた数々の名作から浮かぶ彼の印象は、まごうことなく『男らしさ』『明朗さ』『行動力』といったアクティブなものだと思う。
だが、今作『グレイトギフト』ではそれらをピタリと封印し、社会になじめない孤独な中年男として登場する。
まず人と視線が合わない。会話のタイミングも微妙にずれる。気が弱い上に空気も読めない。
既視感のある『忙しい時にはイラッとくる人』の要素がてんこ盛りである。