「廃棄野菜をタダでちょうだい」 農家の体験談に「酷すぎる」「絶句した」
そして、廃棄品の味がまずかった場合、「福島県産のキュウリはまずい!」などの意図しない拡散や、それによる風評被害に繋がりかねません。
そういった考えがあるからこそ、廃棄品の譲渡は行いませんでした。
前述したように、規格外野菜や廃棄野菜は定められた品質に合わなかった食材。当然、店で購入するものより味などは劣ってしまうでしょう。
また、いくら廃棄品とはいえ無料で渡してしまった場合、「なら今後は、わざわざお金を出して買わなくてもいいだろう」という考えにつながりかねません。
廃棄野菜に関する誤った考え方が広まれば、福島県だけでなく、日本の農業全体に影響を及ぼす可能性も。だからこそSabaさんは、女性に対して断固拒否する形をとりました。
Sabaさんは廃棄野菜について知ってもらうため、比較写真も公開。
ぱっと見では分からずとも、右のキュウリは中が空洞になってしまっていることが分かります。
日本の農業を支える生産者の1人として、「プロとして食べておいしくないものを、『もったいない』という理由だけで消費者に押し付けることだけは、やりたくない」と想いを明かす、Sabaさん。
おいしい食材を生み出すため真剣に取り組み、日々仕事に向き合うプロだからこそ、全国の農家は育てた食材を泣く泣く廃棄しているのです。