「自転車も『車両』です」 青切符制度で反則金、雨の日の走行は特に注意!
雨上がりに道を歩いていると、場合によっては避けて通れない『水たまり』。
歩行者として細心の注意を払って歩いていても、横を通り抜けた自転車に『バシャッ!』と泥水をかけられ、お気に入りの服を汚されてしまった…。
そんな悲しい経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか。
「わざとじゃないから仕方ない」と諦めるべきか、それとも「クリーニング代を請求したい」と呼び止めるべきか。
実は、この『泥はね』という行為、マナーの問題だけではなく、自転車も立派な法律違反になる可能性があるのです。
弁護士「自転車も『泥はね運転』の取り締まり対象です」
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『車が泥水を飛ばすのは違反』というイメージがありますが、自転車はどうなのでしょうか。
大阪府大阪市で、まこと法律事務所を運営する北村真一弁護士にうかがいました。
――自転車で歩行者に泥水をかけてしまった場合、交通違反になりますか?
道路交通法違反(泥はね運転)になる可能性があります。
道路交通法第71条第1号では、ぬかるみや水たまりを通る際、泥よけ器をつけたり徐行したりして、他人に迷惑を及ぼさないようにする義務が定められています。
この『車両』には自転車も含まれるため、無頓着に水たまりを走り、歩行者の服を汚せば立派な違反行為にあたります。
――警察に捕まった場合、罰金などはありますか?
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これまでは、自転車の違反は注意で済むか、重すぎる刑事罰のどちらか極端な運用がほとんどでした。
しかし、法改正により2026年4月から、自転車にも『青切符(反則金制度)』が導入されることが決まっています。
この制度が始まると、泥はね運転をした場合、5000円の反則金が課せられるようになります。
これまでは『すみません』で済んでいたことが、これからは明確な経済的ペナルティを伴う交通違反として厳しく取り締まられることになります。
――服を汚してしまった場合、クリーニング代を弁償しなければなりませんか?
民法上の不法行為に基づき、損害を賠償する責任が生じます。相手から請求されれば、基本的にはクリーニング代相当額を支払う義務があると考えたほうがよいでしょう。
ただし、相手がスマホを見ながら水たまりのすぐ横を歩いていたなど、歩行者側に不注意があった場合は、そのぶんが差し引かれる(過失相殺)こともあります。
トラブルを防ぐために大切なこと
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法的な義務もさることながら、自転車に乗る私たちが一番大切にすべきなのは『想像力』かもしれません。
泥水をはねられた側は、汚れ以上に「平気な顔で通りすぎられた」というショックを強く感じるものです。
もし水たまりを走ってしまい、誰かにかかったかもしれないと思ったら、まずはすぐに止まって誠実に謝罪しましょう。
その誠意ある対応があれば、大きなトラブルに発展することはほとんどありません。
『水たまりの近くではスピードを落とす』
『できるだけ避けて通る』
そんな一人ひとりの小さな優しさが、雨上がりの街を誰もが気持ちよく過ごせる場所に変えてくれるのではないでしょうか。
お互いを思いやる気持ちを忘れずに、安全運転を心がけたいものですね。
[文・取材/LUIS FIELD構成/grape編集部]