あおり運転に遭ったら? 弁護士が教える、身を守るための『正しい対処法』
2020年6月に『妨害運転罪』が創設され、厳罰化が進んだあおり運転。
しかし、現在でもあおり運転の被害に遭うドライバーは少なくありません。
もし、自分が悪質なあおり運転のターゲットになってしまった際、どのように動くべきなのでしょうか。
「車を止めて相手をやり過ごそう」
「窓を開けて抗議をしよう」
上記のような行動は、実はさらなる重大な危険を招く、絶対に避けるべき行動なのだそうです。
車外に出ることや抗議は絶対NG
同乗者や自分自身の安全を守るためには、どうすればいいのでしょうか。
大阪府大阪市で、まこと法律事務所を運営する北村真一弁護士にうかがいました。
――あおられた際、ハザードランプをつけて路肩に停車したり、窓を開けて直接相手に抗議したりすることは間違いなのでしょうか。
どちらも非常に危険な、絶対に避けるべき行動です。
特に高速道路の車線上や路側帯に停車することは、後続車による追突を招く極めて危険な行為であり、重大な事故に直結します。
また、車外に出たり窓を開けて抗議したりすることは、相手の興奮をさらに煽り、暴行などの実力行使に出られるリスクを高めます。
相手が車から降りてこちらに近づいてきたとしても、窓を完全に閉め、すべてのドアにロック(施錠)をかけて、車内から出ないことが鉄則です。
※写真はイメージ
――では、身の危険を感じた場合、どのように避難し、警察へ通報すればよいのでしょうか。
まずはスピードを出して逃げようとせず、人目の多い安全な場所へ避難してください。
一般道路であればコンビニエンスストアやガソリンスタンドの駐車場、高速道路であればサービスエリアやパーキングエリア、あるいは最寄りの警察署や交番を目指して移動します。
安全な場所に車を停めたら、ドアロックをした状態のまま、ためらわずに110番通報を行ってください。
同乗者がいる場合は、走行中の段階から110番通報を依頼するのがよいでしょう。
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――後日のために、どのような証拠を残しておくべきでしょうか。強力な証拠となるのは、ドライブレコーダーの映像です。
あおり運転の状況や相手のナンバー、運転手の顔などが鮮明に記録されている映像は、警察の捜査や裁判において極めて有利な資料となります。
この映像は、加工や消去をせずにしっかりと保管しておいてください。
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――ドライブレコーダーが搭載されていない場合はどうすればよいでしょうか。
同乗者がいる場合は、スマートフォンなどで相手の車や運転の様子、近づいてきた本人の姿を動画で撮影してもらうのが非常に効果的です。
ただし、運転者自身が運転しながらスマホで撮影する行為は、それ自体が大変危険であり、道路交通法違反にあたるため絶対にやめてください。
一人で運転している場合は、安全な場所に停車した後に、相手のナンバーや特徴を紙にメモするか、スマホのボイスレコーダーなどに声で記録しておくことをおすすめします。
冷静な『防衛運転』で、大切な命を守る
あおり運転の厳罰化が進んだ一方で、今なお被害は絶えません。
だからこそ、もしもの時に自分がどのような選択をするかが、生死を分ける分かれ道になります。
「決して相手の挑発に乗らず、車内から出ずに助けを求める」
このシンプルなルールと正しい対処法をあらかじめ知っておくことが、大切な家族と自分自身の命を守る最大の盾になります。
楽しいドライブの思い出を悲劇に変えないためにも、常に冷静な判断力を持ち、万全の備えを備えてハンドルを握りたいものですね。
[文・取材/LUIS FIELD構成/grape編集部]