焼くとパサパサになる『秋鮭』 水産のプロが教えるしっとりおいしく焼く裏技
秋になると店頭に並ぶ秋鮭。塩焼きなどにすると、身がパサついてしまうことはありませんか。
ふっくらと仕上げるには、どのような点に気をつければよいのでしょうか。
そこで、北海道で鮭を始めとした海産物を扱い、飲食店への卸も手がける水産のプロ、元八商店に、秋鮭がパサつきやすい理由や調理のコツを聞きました。
秋鮭は脂が控えめでパサつきやすい
秋鮭は、養殖のアトランティックサーモンや銀鮭などの『脂がしっかりのったサーモン』と比べ、脂質が控えめです。
加熱によって水分が抜けすぎると、脂で補いにくいため、パサつきを感じやすくなります。
ただし、野菜と一緒に調理して野菜から出る水分を生かし、油やバターで脂分を補うことで、ふっくら仕上げることが可能です。
秋鮭は、ただ焼くのではなく『焼きながら蒸す』と考えるのがポイントだと言います。
※写真はイメージ
生秋鮭は薄く塩を振って10分置く
生秋鮭を焼く前は、次の手順で下処理をしましょう。
・両面に薄く塩を振る。
・10分ほど置く。
・表面に出てきた水分をキッチンペーパーで拭き取る。
塩を振ると、水分と一緒に生臭さの原因となる成分も出やすくなります。
ただし、塩を多く振ったり、塩を振ったまま長時間置いたりすると、必要以上に水分が抜ける可能性があるため注意してください。
酒を少量振って10分ほど置く方法もあります。臭みを和らげるほか、蒸すように火を入れることで、身の乾燥を防ぎやすくなるそうです。
また、冷凍の秋鮭は冷蔵庫へ移して解凍します。解凍時に出てきた水分を拭き取り、早めに調理しましょう。
室温に長時間置くことや、一部に火が通るほど電子レンジで加熱することは避けてください。
強火を避け、状態を見ながら加熱する
元八商店によると、家庭ではフライパンで蒸し焼きにすると、失敗を防ぎやすくなります。
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調理器具 ふっくら仕上げるコツ フライパン 中火で表面を焼いた後、酒を少量加えて蓋をし、弱めの中火から弱火で蒸し焼きにする。 魚焼きグリル 焼き始めて7~8分頃から状態を確認し、余熱も考えて火を止め、焼きすぎを防ぐ。 オーブン タマネギやキノコ、キャベツ、バター、酒などと一緒に包み、ホイル焼きにする。
フライパンで一般的な切り身を焼く場合、加熱時間は全体で7~10分ほどを目安にしましょう。
ただし、身の厚みによって変わります。中心まで色が変わり、箸を入れるとほぐれる状態になったら火を止めましょう。
最初から最後まで強火で加熱したり、火が通った後も『念のため』と焼き続けたりすると、パサつきやすくなります。
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バターや野菜を合わせた料理もおすすめ
脂が控えめな秋鮭には、バター醤油や味噌バターなど、コクを補える味つけがよく合います。
タマネギやキノコ、キャベツなどを使うホイル焼きやちゃんちゃん焼きなら、野菜から出る水分を生かせるでしょう。
薄く小麦粉をまとわせるムニエルや、牛乳、生クリームを使うクリーム煮も相性のよい料理ですよ。
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秋鮭をおいしく仕上げるには、下処理で余分な水分を取り除き、火を通しすぎないことが大切です。
蒸し焼きやホイル焼きなども取り入れ、秋鮭ならではの味わいを楽しんでみてはいかがでしょうか。
[文・構成・取材/ブリジア]