大相撲春場所は前代未聞の無観客 静寂の中での名勝負
こんにちは、フリーアナウンサーの押阪忍です。
ご縁を頂きまして、『美しいことば』『残しておきたい日本語』をテーマに、連載をしております。宜しければ、シニアアナウンサーの『独言』にお付き合いください。
大相撲無観客春場所
縁あって私は 学生時代、大相撲の出羽海部屋と出羽海親方のご邸宅に 居候(いそうろう)をしていた年がありました。この縁については、またいつか…。
局アナになってからも、この体験を買われ、大相撲担当アナを務めました。そんな相撲ファンですから、前代未聞の無観客となった大阪場所も テレビ桟敷でしっかり観戦を致しました。
荒れる春場所といわれ、初日から満員御礼の垂幕(たれまく)が下がり、大歓声に湧く大阪場所ですが、今場所は人っ子1人いない無観客場所です。
館内は し~んと静まり返り、呼び出しと行司の声だけがハッキリ聴こえます。土俵上の力士が締め込み(回し)を叩く音や ふぅ~っと吐く息も しっかり聴こえます。将豊竜の弓取式の弓のしなる音が びゅんびゅん響きます。静寂の中での春場所。
これは好取組でした。優勝にからんでいる碧山と炎鵬との対戦。191センチ193キロの超弩級(ちょうどきゅう)