元引きこもりの男性を採用した結果…? 数か月後の展開に、21万人がホロリ
人材を雇用する基準は企業によって異なりますが、採用担当者の判断が、誰かの人生をガラリと変えることもあります。
とある企業の採用面接をすべて担うkj(@kj_mba2019)さんは、面接で出会った男性とのエピソードをTwitterに投稿しました。
元引きこもりの男性を採用した話
投稿者さんは、社会生活のブランクが10年以上ある、元引きこもりの35歳の男性を採用したことがあるといいます。
その男性は「学校卒業後に就職した会社が合わずにすぐ退職し、家でゲームをする引きこもりの生活を始め、気付いたら10年経っていた」と、一連の出来事を投稿者さんに打ち明けました。
※写真はイメージ
「自分を変えたい」という男性の強い想いと覚悟を感じた投稿者さんは、パートタイマーの倉庫の作業員として採用したそうです。
入社当日、叫び声に近いボリュームで社員一人ひとりへ挨拶をした男性は、その後元引きこもりとは思えないほどの活躍を見せました。
倉庫内を縦横無尽に駆け回り、どんな仕事にも一生懸命取り組む男性は、社内からの評判がとても高かったそうです。
初の給料日を迎えた時も、男性は投稿者さんにお礼をいい、「家族をご飯に連れて行く」と嬉しそうにしていたといいます。
しかし数か月後、男性に『ある異変』が…
入社して数か月が経った時、投稿者さんのところに、男性が緊張した顔つきでやってきました。
投稿者さんはこれまでの経験から退職の申し出かと思い、肩を落としつつ会議室で話を聞くことに…。
不安そうな男性は、次のような言葉を口にしました。
「仕事がとても充実していて毎日が楽しい。これからもっと頑張りたいので、正社員にしてほしい」
※写真はイメージ
男性の予想外の申し出に嬉しくなった投稿者さんは、その場で雇用契約書を作成し、正社員への登用を決めました。
正社員になった男性はますます張り切って働き、「倉庫のことなら彼に聞け」といわれるまでに成長したそうです。
そんなある日、会社に1人の女性から電話がかかってきました。その電話の主は、男性の母親だったのです。
投稿者さんは男性の母親から「働くようになってから、家の中でも別人のようになった。こんなに嬉しいことはない」と、泣きながらお礼をいわれたそうです。
※写真はイメージ
電話の主は彼のお母さんだった
— kj (NYでのMBA留学情報を発信中) (@kj_mba2019) May 15, 2020
彼がうちで働くようになってから家の中でも別人のようになった、こんなに嬉しいことはないって、泣きながらお礼を言われた
僕は別に大したことしてないのに、こっちまで嬉しくて泣いた
人を雇うってそういうことだなぁと学んだ(終わり
投稿者さんは嬉しさのあまり、思わず涙があふれたといいます。
「自分を変えたい」という強い意志を持っていた男性。長い時間を職場で過ごしてたくさんの人と関わるうちに、次第に性格や考え方などが変わっていったのでしょう。
そして、投稿者さんが採用に踏み切ったからこそ、男性やその家族の人生は好転したのかもしれません。
投稿者さんと男性のエピソードは拡散され、21万以上の人々を感動させました。
・日本中にこんな救世主が増えてほしい。
・同じような境遇の就職支援をしているのですが、このエピソードを読んで希望を感じました。ありがとうございます。
・男性はきっと、ブラック企業の犠牲になった頑張り屋さんだったのですね。とにかく報われてよかったです!
投稿者さんいわく、男性は今も元気に働き、パソコンの勉強をしながら商品管理の領域に挑戦しているとのこと。
「彼のような人材がフェアに評価され、活躍できる社会になりますように」と、想いをつづっています。
男性のように、社会へ戻るきっかけを失った人は少なくないでしょう。
そういう人々に気付き、手を差し伸べられる企業が増えていくといいですね。
投稿全文はこちら
うちの会社の採用面接は全て僕がやっているんだけど、過去に1人だけ元引きこもりを採用したことある
— kj (NYでのMBA留学情報を発信中) (@kj_mba2019) May 15, 2020
履歴書を初めて見たときに、35歳なんだけど職歴のブランクが10年以上
普段なら迷わず書類で落とすけど、なぜこのタイミングでうちに応募してみたのか、興味本位で面接に呼んで会ってみた(続く
初めて会った時の印象は日光を浴びてないモヤシのようなひょろっとした青年だった
— kj (NYでのMBA留学情報を発信中) (@kj_mba2019) May 15, 2020
人間って太陽浴びないとこんなに白くなるのかーと思った
話を聞くと学校を卒業して就職した会社が合わず、すぐに退職し、そこから引きこもりを始め、家でひたすらゲームをしていたら10年経っていたそう(続く
応募理由を聞くと
— kj (NYでのMBA留学情報を発信中) (@kj_mba2019) May 15, 2020
そこには引きこもりを脱したい強い想いと覚悟があった
・両親が自分のことを心配している
・これ以上心配かけたくない
・働くチャンスがあれば死ぬ気でやりたい
・自分を変えたい
こんな想いをとても不安そうに語りながらも瞳の奥には強い意思を感じた(続く
都心の一流企業であれば採用面接でその人の実績やスキルレベル、人間性を見るんだろうけど、うちみたいな会社の採用面接でそれをやると採用する人がいなくなる
— kj (NYでのMBA留学情報を発信中) (@kj_mba2019) May 15, 2020
だから僕はいつも”働かざるを得ない理由”が強い人を探していて
その意味で彼はぴったりだった(続く
多少の不安はあったものの、自分の見る目を信じて、パートタイマーの倉庫の作業員として採用し、2日後から働いてもらうことになった
— kj (NYでのMBA留学情報を発信中) (@kj_mba2019) May 15, 2020
出社初日
本当に出社してくるのか、なぜか僕までドキドキしながら会社に行くと
もはやシャウトに近いレベルで社員一人一人のところを挨拶してまわってた(続く
その日から彼は、10年超の元引きこもりとは思えないほどの活躍をみせた
— kj (NYでのMBA留学情報を発信中) (@kj_mba2019) May 15, 2020
倉庫内を縦横無尽に駆けまわりながら、どんな仕事にも一生懸命取り組む姿に社内からの評判もとても高かった
初めてのお給料の日には、彼は僕の所にわざわざお礼を言いにきて、家族をご飯に連れて行くと言って嬉しそうにしていた
そこから数ヶ月が経ったとき、彼が僕のところにすごく緊張した顔つきでやってきた
— kj (NYでのMBA留学情報を発信中) (@kj_mba2019) May 15, 2020
これまでの経験で、僕のところに緊張した顔でやって来るスタッフはほぼ100%退職願を持ってる
おいおい、せっかくここまで頑張ってきたのに、、と思いながら会議室に連れていき話を聞くと(続く
不安そうにしながら彼は
”仕事がとても充実していて毎日が楽しい、これからもっと頑張りたい。だから正社員にして欲しい”
と伝えてきた
あまりにも嬉しくて泣けた!その場で雇用契約書を作って正社員への登用を決めた(続く— kj (NYでのMBA留学情報を発信中) (@kj_mba2019) May 15, 2020
その後、正社員になった彼は、ますます張り切って働くようになり、倉庫のことなら彼に聞けと言われるようにまでなった
— kj (NYでのMBA留学情報を発信中) (@kj_mba2019) May 15, 2020
そんなある日、会社に1人の女性から電話がかかってきた
元引きこもりの彼のことで話があるから僕に直接話がしたいと(続く
電話の主は彼のお母さんだった
— kj (NYでのMBA留学情報を発信中) (@kj_mba2019) May 15, 2020
彼がうちで働くようになってから家の中でも別人のようになった、こんなに嬉しいことはないって、泣きながらお礼を言われた
僕は別に大したことしてないのに、こっちまで嬉しくて泣いた
人を雇うってそういうことだなぁと学んだ(終わり
彼との思い出話を書き始めたら、長くなってしまいました
— kj (NYでのMBA留学情報を発信中) (@kj_mba2019) May 15, 2020
たくさんの人に読んでいただいて、なんだか恥ずかしいです
ありがとうございます
昨日のTweetに多くの反応をいただきありがとうございます
— kj (NYでのMBA留学情報を発信中) (@kj_mba2019) May 16, 2020
彼は今も元気に働いており最近はパソコンを勉強しながら商品管理の領域に挑戦中です
今回の例は彼が社会復帰への強い意志を持って頑張りぬいた結果です
彼のような人材がフェアに評価され活躍できる社会になりますように
僕も頑張ります!
[文・構成/grape編集部]