自然を感じられる場所で、静けさを味わう時間を持つこと
吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
癒しは自分の内側から
空間を感じる。何もない空間を味わう。『「何もない」がある』という空間を体験してきました。
東京、世田谷美術館で開催されている『作品のない展示室』は、この世界的なコロナ禍で海外からの作品の借用が困難になっただけでなく、国内作品の企画展も開催できなくなった状況の中にあって原点回帰とも言える『アート展』です。
世田谷美術館は、緑豊かな砧公園の中にあり、この自然環境の中に溶け込むように建っています。公園を散歩している流れで美術館に。自然とアートが違和感なく一体となっているのを感じます。
展示室に入ると大きな窓、そして公園の緑の光景。
窓がフレームとなり、絵画のようです。実は、この展示室のこと、そこで感じたことについて多くを語るのは控えたい。