くらし情報『入学したのに、コロナ禍で学校に行けない高校生 登校再開日、先生が告げた言葉は…』

入学したのに、コロナ禍で学校に行けない高校生 登校再開日、先生が告げた言葉は…

「確かに」

というような具合である。今まで気づかなかったが自分との会話は、心の中に渦巻く様々な感情を整理し、すっきりとさせてくれる。

おかげで僕の体にのしかかっているものが少し軽くなった(気がした)。

そうこうしているうちに学校ではオンライン授業が開始された。授業では先生と生徒の顔が画面に映し出され、全員がお互いを見ることはできた。しかし、先生が一方的に話す、もしくは先生が投げかけた質問に代表の生徒1人が答えるだけであった。

僕はこの状況にもどかしさを感じてならなかった。そのもどかしさはシャボン玉の中に閉じ込められたような感覚だった。


互いの姿は見ることができるのに、手を伸ばせば届きそうなのに、手を取り合うことも、肉声を交わすことも叶わない。ヘッドホンから聞こえてくる一人の生徒の声からは不安の色が滲み出ていた。

自宅でのオンライン授業が開始されてから約2か月、ついに登校の再開が決まった。パソコンの前に独り座り続ける毎日に限界を感じていた僕は救われたような気持ちになった。

そして登校日、僕は電車に乗り学校へ向かった。そして最寄り駅に着くと電車を降り改札を出た。改札から出ると、こちらに向かって歩いてくる、見覚えはあるがイメージしていた背格好とは少し違う、自分と同じ制服を着た人が目に入った。

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