「仕事に行きたくない」と嘆いていた女性 コンビニ店員の『あるひと言』で…?
2020年5~8月にかけて、ウェブメディア『grape』では、エッセイコンテスト『grape Award 2020』を開催。
『心に響く』と『心に響いた接客』という2つのテーマから作品を募集しました。
『grape Award 2020』心に響くエッセイを募集!今年は2つのテーマから選べる
今回は、応募作品の中から『毎朝のルーティン』をご紹介します。
私は職場に行く前に立ち寄る場所がある。それはコンビニ。もうルーティンみたいな感じになっている。
朝8時、駅近くにあるコンビニに入る――。仕事のお昼ごはんの調達である。
朝、早起きしてお弁当を作っていこうといつも思うけれど、疲れて帰った私は出勤ぎりぎりまで寝ていたいという欲に負けて、きょうも作るのを諦める。またいつか作るからの繰り返し。
これでもかっていうくらい人がいっぱいの電車に乗り、憂鬱な気持ちで職場の最寄り駅で降りる。扉が開き、人がどっとあふれ出る。
――ああ、仕事、行きたくないな。
電車に乗れば嫌でも体は職場に向けて勝手に運ばれていく。でも当たり前だが、電車から降りてからは自分の足で歩かなければいけない。
こんなに会社まで遠かったっけ……。