くらし情報『暴力をふるう子や、片付けが苦手な子 短所は『直す』のではなく…【きしもとたかひろ連載コラム】』

暴力をふるう子や、片付けが苦手な子 短所は『直す』のではなく…【きしもとたかひろ連載コラム】

そもそもなおす気がないのかもしれない。関西弁で物をしまうことを「なおす」って言うんだけれど、そのなおすではない。しまう気はある。この性格をなおす気だ。

性格をなおす気がないのなら、片付けられるように環境を変えるのがいい。爪切りとかすぐどこかいくもんな。そうすると、なおさら「なおす場所」が必要だ。この「なおす場所」は、「しまう場所」のことだ。


ややこしいな、と思いながら「なおす」という言葉が何故「しまう」という意味なのだろうって考える。

おそらく「もとの状態にもどす」という意味からきてそうだ。

それならば、「性格をなおす」ってなんなんだろう。もとの状態にもどすと言うのなら、僕はもともとこんなんだ。困難だということではなく、こんなものだ、という意味の方言だ。

もし、「忘れ物をしなくてきっちりしていて」という状態が完成形で、それができないのが不完全であるというのなら、僕は一生不完全なままだろう。

「自分のズボラさを容認するのか!開き直っているのか!」という声が何処かから聞こえてくる気がするくらい、不完全な自分への劣等感はいつも感じている。

けれど、自分の性格をなおそうと思うとやっぱりしんどい。

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