駅に置き去りにされた女の子 通りすがりの女性に助けを求めたら?
人から助けを求められた時、「自分にできることなら」とすぐに手を貸すことができる人は素敵です。
ですが、ひと口に『手助け』といっても方法はさまざま。場合によっては「この助け方で本当にいいのか」と考える時間が必要かもしれません。
ゴールまで連れて行かなかったわけ
ある日、駅前で途方に暮れていた幼い女の子に助けを求められた、日報(@nippou_)さん。
どうやら女の子は、「ママはゴールで待ってるから、この場所まで自分の力で来てみて!」とスマホを手渡され、1つ離れた駅に置き去りにされてしまったようです。
「なんか分かんなくなっちゃった」と泣く女の子。母親は、我が子に『地図を見ながら自力で目的地までたどり着く力』を身につけてほしかったのでしょう。
ですが、女の子にはまだ難しかったのです。
初めて子供1人で行動させる時には、危険がないようコッソリと親が見守っていることも。
そのため「本当にお母さんかお父さんは近くにいないの?」と日報さんは女の子に尋ねてみましたが、本当に子供を1人にしているようでした。
成功体験より優先させたこと
日報さんは、そのままゴールまで女の子を連れて行くこともできました。しかし…。
「『人に助けを求めるなら駅員さんが正解だ』ということを、学んでくれたらいいなあ」
そんな思いから、あえて女の子を『迷子』として駅員まで届けたのです。
※写真はイメージ
助けを求めた時、声をかけた相手が善人とは限りません。間違った人に助けを求めた結果、犯罪に巻き込まれてしまうリスクもあるのです。
今回はたまたま無事でしたが、日報さんに助けられた『成功体験』をもとに、女の子が誰にでも警戒心なく助けを求める子になってしまったらどうでしょう。
女の子がこれからの人生で自分自身を守れるよう、『誰に助けを求めるのがより安全か』を教えられる助け方を日報さんは選んだのでした。
「小さい頃に駅で知らない人が助けてくれて、目的地まで連れて行ってくれた!」という素晴らしい体験を女の子はできませんでしたが、代わりに大切なことを教わったのです。
結構前のお話なんですが、子供を遠出させるチャレンジみたいなのに巻き込まれたことがありまして。何かというと「ママはゴールで待ってるから、この場所まで自分の力で来てみて!」ということらしく、スマホ持たされて駅前に置き去りにされた小学校入学前の女の子に助けを求められたことがありまして→
— 日報さん (@nippou_) February 4, 2021
日報さんの機転を利かせた対応に、称賛の声が相次いで寄せられました。
・私立の小学校に電車で通わせる練習だったのかな?駅員へのパス、賢明な判断だと思います!
・私だったらゴールまで連れて行ってしまったかも。日報さんの考え方にハッとさせられました。
・『親切そうに見える人』も善人でないことがあるから難しい。大正解の対応です。
中には、通りすがりの人に助けを求めた結果、実際に犯罪に巻き込まれてしまった人からの体験談も。
相手を信用し、助け合える社会が理想的ですが、現実は危険な人もいます。
大人が子供たちを守るのはもちろん、子供たち自身も自分を大切にできるよう、よりよい対処方法を教えていきたいですね。
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結構前のお話なんですが、子供を遠出させるチャレンジみたいなのに巻き込まれたことがありまして。何かというと「ママはゴールで待ってるから、この場所まで自分の力で来てみて!」ということらしく、スマホ持たされて駅前に置き去りにされた小学校入学前の女の子に助けを求められたことがありまして→
— 日報さん (@nippou_) February 4, 2021
本当にお母さんかお父さんは近くにいないの?と聞いたら、いないと。待ってるから来てと言われたけど「なんかわかんなくなっちゃった」とのことで泣かれてしまって、場所は乗り換え一つのところだから連れて行ってもいいけど、それを(親側の)成功体験にされたらすごく嫌だな…と思って→
— 日報さん (@nippou_) February 4, 2021
駅で起こったことは全て駅員さんに任せるのだ…という信念のもと、泣いてる女の子を駅員さんに迷子として届けてきました。その後は知りません。駅員さんが親御さんに迎えにきてくれるよう連絡したと思います。その子や親御さんの感動体験にはならなかったけど、人に助けを求めるなら駅員さんが正解だ→
— 日報さん (@nippou_) February 4, 2021
ということを、学んでくれたらいいなあと思ったのでした。君が助けを求めたその人が、優しそうなお姉さんでもお兄さんでも、温厚そうなおじさんでもおばさんでも、君の手を引っ張って、怖いことをせず、正解の場所に連れて行ってくれるとは限らないんだ。勇気出して話しかけてくれたのは偉かった。
→— 日報さん (@nippou_) February 4, 2021
もしかしたらこれは「小さい頃に駅で知らない人が助けてくれて、一緒に目的地まで連れて行ってくれた!」という素晴らしい思い出になったかもしれないし、私はその芽を摘んでしまったのかもしれないけど、そうじゃなかったケースが一度でも起こった時は誰かの人生を曇らせてしまうと思うので→
— 日報さん (@nippou_) February 4, 2021
あれは美談にしなくて良かったのだ。と思うことにしています。おわり。
— 日報さん (@nippou_) February 4, 2021
[文・構成/grape編集部]