くらし情報『褒められた子供がムッとした理由 戸惑う大人にかけた言葉は…【きしもとたかひろ連載コラム】』

2021年4月9日 16:26

褒められた子供がムッとした理由 戸惑う大人にかけた言葉は…【きしもとたかひろ連載コラム】

と尋ねると、表情を歪ませてお皿に吐き出した。美味しいのは音だけだったらしい。

苦い後味を紛らわすために白米を口いっぱいに含む。「出しちゃったけどさ、学校のみんなには食べたって言おう」と笑っていた。

「味はどうでしたか?」という質問には「まずかったです!」と元気に答えたのに、しばらくしてから「もう一回食べてみる」と言い出した。クセになるのだろうか。

せっかくなので次はマヨネーズをかけてみることにした。すると、さっきより苦味が少ないのか、一口食べて「これはイケる」とばかりに追いマヨネーズ。
二口三口と食べ進め、「食べてみて?美味しいわ」と嬉しそうに勧めてきた。

それから面白くなって、ケチャップやソースでも試してみた。「ケチャップが美味しいって思ったけど、やっぱりマヨネーズが一番やわ。そのままで食べるのは苦いので0点です!」と、ゲラゲラと笑いながら、結局1人でまるまる一個食べてしまった。

僕はピーマンを見るたびにその時のことを思い出しては、パリパリッという心地いい音とゲラゲラと笑う声が耳に蘇ってつい口元が緩む。

褒められた子供がムッとした理由 戸惑う大人にかけた言葉は…【きしもとたかひろ連載コラム】

ピーマンは子どもの嫌いな食べ物の代表格だ。子どもの舌は苦味を感じやすいから無理に食べさせることはないと聞いたことがある。

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