2021年4月22日 05:33
新芽や新緑が爽風を受けて、色鮮やかに自己表現を始める五月
こんにちは、フリーアナウンサーの押阪忍です。
ご縁を頂きまして、『美しいことば』『残しておきたい日本語』をテーマに、連載をしております。宜しければ、シニアアナウンサーの『独言』にお付き合いください。
爽風の五月
日本人に生まれて良かったと思うのは、春夏秋冬の四季があるということです。それぞれの季節ならではの味わいや生活がある訳ですが、私はこの五月が一番好きな季節です。
日本人はやはり、桜の四月が一番です! と仰る方が多いのか、それとも、ゆっくり家族で過ごせる夏休み、それとも新年を迎えるお正月休みか… やはりそれなりの楽しみがありますから意見は分かれるでしょうね…。
私は花の終ったあと、新芽や新緑が爽風を受けて、色鮮やかに自己表現を始めるこの季節が一番好きなのです。
そんな五月の爽やかさが大好きで、当方の結婚式も五月五日に決めました(もうなんと58年も前のことです)。そして40年ほど前、拙宅を新築した際も、完成が五月五日、端午の節句になるようにセッティング致しました。
結婚記念日というよりは、完成時に五月の空に泳ぐ『鯉幟』が見たかったのです。
ご近所は当時は地主さんが多い町でしたので、広いお宅の庭には、五月に入ると鯉幟の鯉が威勢よく泳いでおりました。