2018年11月17日 11:00
英国ロイヤル・日本人トップバレエダンサーが語る「3年目の矜持」
同じ日本人として、誇らしかったです」
平野「『マイヤリング』では茜ちゃんもヒロインのマリーを踊った。相変わらずテクニックは完璧でした」
高田「でも、本番前はいまだに緊張します。今回もソイラテ飲みながら舞台袖をウロウロと……」
平野「そうなの?僕はキャサリン妃が来ようが、ウチの両親が居ようが、全然あがらない(笑)」
高田「それは天性のもの。羨ましすぎます」
平野「ただプリンシパルになってからは、格段に練習量が増えました。どんな役を振られても“できて当たり前”ですから」
高田「私も100%の力で稽古に臨まないと、本番が不安で」
平野「普通の人は稽古80%、本番で100%なのにね。そんな一切手を抜かない茜ちゃんだから、踊りの統制が取れていて、パートナーも合わせやすい」
高田「いえいえ、いつも自由にさせてくださるから」
平野「男性ダンサーに求められるのは、まず相手役の信頼を得て安心して身を任せてもらうこと。つま先立ちでスピンし、全身を投げ出して飛んでくるプリマたちを、男性ダンサーがしっかりと空中でキャッチする。このとき、何があっても支えるぞという心構えに加え、プリマをより優美に見せる技術も必要です。