くらし情報『ステージ3乳がん…日本テレビ記者が闘病10年で変えた未来』

2018年11月19日 06:00

ステージ3乳がん…日本テレビ記者が闘病10年で変えた未来

この苦境を支えたのが、24時間交代で付き添ってくれた家族であり、要所で治療の様子を撮影してくれた職場の仲間だった。

「先輩ディレクターの『美穂はいつか自分の体験を伝えたくなるときがくるから』という提案がきっかけで、ときには家族もカメラを回してくれました。私自身、『がんになった自分だからできることがある』と信じていたというより、正直、当時はそうでも思わないと気力を維持できなかった」

ちょうどHER2陽性タイプに効果のある分子標的薬が開発されたことも味方した。放射線など「治療のフルコース」を経て、8カ月の休職後、職場復帰を果たす。

「最初は時短勤務からで、カツラ着用での出勤でした。電車に乗るだけで疲れて、優先席に座っていて『若いのに』と非難されたことも。がんは外見ではわかりません。ひどい孤独感を感じました」

仕事に復帰することで不安が少しまぎれてはいたが、同じ悩みを語り合える場が欲しかった。


「当時は、報道でもがん患者にはモザイクをかけるような時代。特に若いがん患者の情報は少なかったんです。同じ体験をした人たちに会いたいと思いました」

’09年夏、仲間を集めて、35歳以下の若年性がん患者の団体「STAND UP!!」

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