2018年12月12日 11:00
チャンミンも教科書にしている!?韓国中が夢中になった作家とは
じつは、まだ無名の時代に出版した前作『言語の温度』は、大手出版社からの刊行ではなかったにもかかわらず、韓国で“’17年最も売れた本”とされ、発行部数130万部を突破したベストセラーなんです」(現地紙文化部記者)
彼の心を打った、その内容とはいったいどんなものなのだろうか。
『言葉の品格』では、古今東西の賢者や政治家の名言、市井の人々の何げない会話を取り上げつつ、人と人とが心を通わせるために必要な、言葉に込められた「品格」=「相手を思いやる気持ち」を全24項目にわたって説いている。
【1】尊重……人生の知恵は「聞く」ことから始まる
オバマ前大統領が演説していたときのこと。「移民追放をやめろ!」と叫ぶ少年に対し、オバマ氏は彼の気持ちを尊重しつつ、「何を話したいのですか」と聞き返した。この出来事を例にとって、著者は自分のことについて「話す」よりも先に、相手の話を「聞く」ことの大切さを説いている。《相手の主張に同意しないとしても、その人の話す権利を尊重し、耳を傾けてこそ、相手の心を開くカギを手に入れることができる》(以下《》内は翻訳版『言葉の品格』から引用)。
【2】簡潔……言葉の量にはこだわる必要はない
人の本心は《簡潔な表現ににじみ出る》と著者は綴る。