2018年12月15日 06:00
ロバート・キャンベルさん「還暦祝いが突然の結婚パーティに」
「母が生きている間は、決して父を捜さない」と--。その母は’01年に亡くなった。
それから3年ほどしたある晩、キャンベルさんは、ふと思いついて、ネットで人捜しをするアメリカのサイトにアクセスした。エリアを指定し、人名で検索すると、住所がわかるサイトだった。
「マンハッタンの真ん中でエリア検索すると、父と同姓同名の人が15人くらい出てきました」
キャンベルさんは、A4判で2枚もある長い手紙を書いた。自己紹介と父親を捜している旨を記し、「もし、関心があればご連絡ください」と添えて、その15人に宛てて、夜中に投函した。
それから1カ月が過ぎたころ、1通のメールが届いた。
「ロバートですか?私はあなたの父親です。
信じられない。返事をください」
メールの主は、間違いなく実父だった。母の旧姓や自分が生まれた病院をメールで尋ねると、ことごとく一致したのだ。
「NYのホテルで会った実父は、おじいさんでしたが、すごく元気でした。スタスタ歩くし、僕より骨格がいい。3日くらい一緒にいると、言葉で言えない親近感、懐かしさがジワッと湧いてきました。父と僕は、町で見かける風景や、すれ違う人のことを話すツボがとても似ています。