くらし情報『「映画という薬で克つ」大林宣彦監督語るがんとの共存生活』

「映画という薬で克つ」大林宣彦監督語るがんとの共存生活

何があっても、いまだに前を向いて生きている。お互い80歳になったけど、まだ現役だし、『老後がないねって(笑)』。だって映画を作るのが楽しいから。充実した人生を送っていると思いますよ」

11月30日、大林監督にとってうれしい出来事があった。長年二人三脚で映画を作ってきた、恭子さんが、「第42回山路ふみ子映画賞」で映画功労賞を受賞したのだ。

「その贈呈式で彼女がいいスピーチをしてくれてね。『私の記憶は7歳のとき、東京大空襲の焼け野原から始まっています。すべてが焼かれ、写真1枚残っていない。
昔の記憶も残っていない。戦争を二度と起こさないために、何か役に立てることはないか。そんなときに映画と出合い、それをこれまでずっとやってきました……』。とうとうと、しかも簡潔にスピーチ。僕は会場で聞いていて“こんなにしゃべる人だったんだ”と(笑)。そこへいくと監督というのは好き放題、やりたい放題。それを勝手にやらせてくれたのは、プロデューサーである妻であったわけです。そして今は、11歳から映画に関わっている娘の千茱萸と娘の夫と一緒に、家族で映画を作っている。
これは幸せなことです」

こう話しながら、監督は自身の人さし指で肺を指しながら……。

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