くらし情報『皇室ジャーナリスト対談「“皇室からの発信”が重要な転機に」』

皇室ジャーナリスト対談「“皇室からの発信”が重要な転機に」

近重「あまり“建て前”にこだわるのはどうかということですね」

山下「たとえば元号。元号は政令ですから閣議で決めます。国民に知らされるまでの流れを見ると、天皇が初めて新元号を目にするのは閣議で決定した元号の政令書に署名されるときです。天皇と元号の関係から考えれば、これはあまりにも失礼なことです」

近重「皇室の伝統行事は、陛下の“お気持ち”を忖度しながら進めるべき--秋篠宮さまは、そこを含ませて発言されていたと思います。皇族減少問題をずっと先送りにしている政府ですから、不信感をお持ちなのでしょうか」

山下「それはわかりませんが、皇位継承や女性宮家の議論が表立って始まったのは’05年、小泉内閣のときです。それから14年経過しますが、何も変わっていません。今のままですと将来、皇室は悠仁親王殿下のご家族だけになります」

近重「ただ残念なことに、眞子さまと小室圭さんの“結婚延期”の影響か、世論調査では女性宮家設立の『賛成票』は減り始めています。やはり、伊勢神宮の祭主となった黒田清子さんのように、一度皇籍を離れた方たちにも協力してもらうことも考えなければ」

山下「女性皇族が結婚後も皇室にとどまるとなった場合、結婚は今のように私的ではなく、国が関与する公的な扱いになるでしょう。

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