2019年1月18日 16:52
ピューリッツァー賞受賞の詩人メアリー・オリヴァーさんが死去
2010年6月、女性会議に登壇したメアリー・オリヴァー(写真:ロイター/アフロ)
米国の詩人で2007年にピューリッツァー賞の詩部門を受賞したメアリー・オリヴァーさんが亡くなった。83歳だった。死因はリンパ腫だったという。
28歳だった1969年に初めて詩集を上梓し、1984年に発表した「American Primitive」でピューリッツァー賞を受賞した。1992年には米国で最も権威ある文学賞の一つである全米図書賞の詩部門にも輝き、ダートマス大学やタフツ大学といった名門校から名誉博士号を贈られている。
彼女の作風の特徴としては、小難しくひねった言葉や抽象的な表現は用いず、子どもにもわかりやすい言葉が選ばれているという点が挙げられる。かつてオリヴァーさんは2012年に行われた米ラジオ局NPRのインタビューで、詩に対する自身の考え方をこう語っていた。
「理解してもらうために、詩は明確でなければなりません。
空想的であってはだめなのです。今活動している詩人の多くが、詩を通してタップダンスを踊っているように見えます。私は常に、必要のないものは一つとして詩の中にあるべきではないと考えています」