藤原定家子孫・冷泉貴実子さん「パリで実家の価値に気付いた」
「あんたが守っていってや」。
「フランスに行って初めて『冷泉家って価値があるんやないか』と思い至ったんですね。そして、帰国して、あちこち傷みの激しい家を改めて見て「なんとかせな、いかんな」と思いましたね」
こうして、貴実子さんは800年の伝統を守り抜く覚悟を決めたのだった――。
歌会始のこの日、大広間には、平安の世にタイムスリップしたかのような世界が広がっていた。
「800年、先祖が守り抜いた日本の文化を、この先また800年、伝えていきたい、そう思うています」