2019年5月9日 11:00
料理研究家・鈴木登紀子 令和時代に疲れたら「おだしをとろう」
本誌5月7日号にて、人生100年時代を生き抜くために「元気の秘訣を」教えてくれた大正生まれの女性たち。いつまでもエネルギッシュに活躍する彼女らが、「言い残したことがある!」と語り始めたのは、新時代を迎えるにあたっての、社会、そして女性たちへの“激励メッセージ”だった――。
「人間関係やお仕事など、ストレス社会が続くかもしれませんね。心が疲れているからと、SNSで愚痴を言ったり、お金をかけて癒しを求めたりする人がいるようですが、そんなときこそ、ぜひ台所に立ってほしいの。それだけで気持ちがスーッと楽になることがあるのですよ」
穏やかにそう語るのは「ばあば」の愛称で親しまれている料理研究家の鈴木登紀子さん(94)。大正13年に生まれた鈴木さんが料理研究家として活動しはじめたのは46歳のとき。ずっと信条にしてきたのは「料理は人の心を豊かにさせる」ということ。
「外食産業が成長し、いつでもどこでも調理されたものを買うことができる時代になりました。
忙しい方も多いでしょうから、それらを上手に使って、手間を省くことも大事。毎日がんばらなくてもいいのです。でも、手を抜かないでほしいのは、おだし。