水谷豊「映画『轢き逃げ』では被害者と加害者の両方を描きました」
「俳優がね、名前があるからという理由で監督をやるチャンスはあるかもしれない。だけど、それが1回だけで終わると、ずっと監督をやってきた人たち、監督を目指している人たちに、失礼な気がしていたんですね。だから、監督をやるなら1作だけでなく、その先も監督として映画に向かっていける覚悟ができたときにしようとずっと思っていました。やらないでくださいと言われれば別ですけど(笑)、もしチャンスがあったら、必ず次回作を撮ろうという覚悟のもとに『TAP-THE LAST SHOW-』は始まっていますから」
水谷豊さん(66)が監督・脚本を務めた映画『轢き逃げ-最高の最悪な日-』(配給:東映)が5月10日からロードショー公開。監督作品は、’17年公開『TAP-THE LAST SHOW-』に続く2作目。脚本は今回、初挑戦だ。
前作はけがで引退を余儀なくされた元タップダンサーが、閉館する劇場のために、若手ダンサーを育成して最後の公演に挑むというエンタテインメント作。2作目にはサスペンスというまったく毛色の違う作品を選んだ。
「主役の宗方秀一(中山麻聖・30)と森田輝(石田法嗣・29)は学生時代からの付き合いで、同じ会社に就職します。