2019年6月11日 17:09
“2000万円報告書”「人生を3つの時期に別けて貯蓄に励め!」
報告書に加えて、20ページに及ぶ資料も金融庁のホームページで公開された。
<(老後資金の)不足額の総額は単純計算で1,300万円~2,000万円になる >
そんな記述を含んだ金融庁の「金融審議会市場ワーキング・グループ報告書」が波紋を呼んでいる。この51ページにも及ぶ報告書が発表されたのは6月3日のこと。報告書によれば、年金収入で暮らしている高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上)の月間収支は約5万5,000円の赤字である。仮にこの生活が20年続けば約1,300万円が、30年続けば2,000万円が年金とは別に必要になる、というわけだ。
ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんは、報告書を読んだ率直な感想をこう語る。
「老後のために、2,000万円ほどの貯蓄が必要という試算は、民間では言われてきたことではあります。
でも、省庁が“年金だけでは足りない”と表現したことはなかったかもしれません」
――年金は100年安心
政府はずっとそう喧伝してきただけに、“年金だけで生きていけない”という内容への反発は激しい。
「これからの世代は、ますます年金だけでは生活できなくなっていく。