分岐点は“お金”、離婚弁護士が語る「幸せ離婚」の心構え
一度、離婚したらそれっきり。二度と顔も見たくない――。
「亭主元気で、留守がいい」なんて言葉が幅を利かせた昭和の時代には、離婚は夫婦にとって「今生の別れ」とも言えるものだった。
ところが平成に入ると、離婚件数はうなぎのぼりに増加。離婚はそれまでの「人生の一大事」から「まあ、よくあること」に。そして、それにともない、離婚後の夫婦の距離感も、徐々に近づいてきた感すらある。
実際、テレビのバラエティ番組では、フラットな距離感で共演する元夫婦タレントが、違和感なくお茶の間に受け入れられているし、一般人でも、それぞれのSNSで離婚を報告しながら、その後もあっけらかんとツーショットをアップするケースも増えている。
淡々とした「ビジネスライク」な付き合いから、男女の関係を超えた「友達感覚」な関係、果ては一度離れてみたことで互いのよさを見直せた「元サヤ」夫婦まで……。
それぞれの事情は異なるが、元夫との関係は「いい感じ」だという。
これからの令和の時代には、離婚はけっしてネガティブな選択肢ではないのかもしれない。
若いうちの離婚は「心の整理9割、経済は1割」と語るのは、これまで500件の離婚を手がけてきた弁護士の原口未緒先生(44)。