くらし情報『行方不明者2万人超えも…認知症患者激増する「2025年問題」』

行方不明者2万人超えも…認知症患者激増する「2025年問題」

’25年には、その数は2万人を超えてしまう勢いだ。

「’18年のデータでは認知症の行方不明者のうちの3%が死亡していますから、’25年には600人以上の死者が出てしまう計算になります」(武藤さん)

【対策】

認知症患者が徘徊してしまったとき、6割のケースは“自宅から1キロ以内にいる”といわれている。そのため、地域の見守りが重要だと武内さんは話す。

「『この人を見たら私に連絡ください』と近隣に周知することが大切。身元がわかるように、住所が書かれたものを靴や服にくくりつけておくのも一案でしょう」

■介護士は55万人不足。施設はパンク状態に

年間10万人もいるといわれる介護離職者。その原因は、認知症家族の介護であることが多いという。

「不安や睡眠不足など、心身ストレスは計り知れません。
ひとりで抱え込めば、虐待などにつながる危険性もあり、専門家に頼るのがベストなのですが……」

武藤さんは、頼りにしたい介護現場でさえ“深刻な人材不足”だと嘆く。現在でも介護士は約40万人も不足しており、’25年には55万人にも達する見込みだという。

「新たに介護施設を作っても、オープンできないケースが考えられます。

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