くらし情報『宇都宮殺人託児所事件 録音されていた“虐待通報放置”の自白』

2019年6月28日 11:00

宇都宮殺人託児所事件 録音されていた“虐待通報放置”の自白

自宅で愛美利ちゃんの遺影をなでる母・B子さん。

自宅で愛美利ちゃんの遺影をなでる母・B子さん。



「あの日、娘は長時間の苦しみを受けながら殺されたのです。生後9カ月だったのに、ほかの子どもたちと同じようにグルグル巻きに縛られて、脱水症状に陥り……。警察の遺体安置所で私たちが見た愛美利の顔には無数のアザが、そして体には縛られたような痕も残っていました」と語るのは、栃木県宇都宮市在住のAさん(53)。

Aさんとその妻・B子さん(41)の長女・愛美利ちゃんは’14年7月26日に、わずか9カ月の人生を閉じた。死因は熱中症だった。当時、愛美利ちゃんは認可外保育施設「託児室トイズ」に預けられていたが、38度を超える発熱があったにもかかわらず、施設の職員らは彼女を放置し、死に至らしめたのだ。


’16年6月に、宇都宮地裁は、託児室の元施設長・木村久美子(62)に懲役10年の判決を下し、その後刑は確定した。だがAさんとB子さんの闘いはいまも続いている。

「私たちは宇都宮市の(保育施設への指導・監督を行っている)保育課が、きちんと立入調査を行っていれば、娘は死なずにすんだと思っています」(Aさん)

実は愛美利ちゃんの亡くなる2カ月前の’14年5月に、宇都宮市は立て続けに託児室トイズで横行している児童虐待にまつわる通報を受けていたのだ。

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