お客さん置いてきぼりの“吉本劇場”内紛に感じる気持ち悪さ
(イラスト:おおしまりえ)
連日報じられる吉本興業(以下吉本)の諸々の問題。もともとは宮迫博之さん(雨上がり決死隊)や田村亮さん(ロンドンブーツ1号2号)などを発端とする反社会的勢力との関係がスタートだったのに、気づけば吉本側のパワハラや芸人とのコンプライアンス問題へと発展。現在も大崎会長と岡本社長などの進退含めた会社の対応や、謹慎中の芸人の処遇について話し合いが進められています。
しかし気づいたら加藤浩次さん(極楽とんぼ)や松本人志さん(ダウンダウン)、はたまた明石家さんまさんや岡村隆史さん(ナインティナイン)などが積極的にコメント。当事者意識と呼ばれる人が増え続け、事態は膨れ上がるいっぽうです。いずれ収束する問題かとは思いつつも、どこに着地するのか未だにわからないこの問題。しかし視聴者として追いかけていると、なんだか不思議な“気持ち悪さ”を覚えてしまうのです。
■すり替わった問題“気持ち悪さ”を感じる理由
そもそも今回の問題は「反社会的勢力との関係」と「企業としてのコンプライアンス」。
この2点が論点でした。スタートは反社会的勢力との問題だったのに、宮迫さんと田村さんの会見をキッカケにしてパワハラや経営問題など吉本の体制について批判が向けられることに。