2019年9月12日 06:00
制限される高齢者の預金引き出し、警察に「全件通報」地域も
「身分を証明できるものは?そのお金は何に使いますか?」。キチンと答えたはずなのに、警察を呼ばれた……。銀行のそんな対応に、高齢者からは多くの不満の声が!
「高齢者が、金融機関に預金している自分のお金を下ろそうとしたら、突然警察を呼ばれた――。そんなケースが全国各地で激増しています。高齢者が高額預金を引き出そうとしている=詐欺被害に遭っていると疑う。銀行員が、あまりにもそういった“機械的”なマニュアルに沿って対応することで、『自分のお金も自由に下ろせないのか』と訴える高齢者は多い。そのような現象を、私は“銀行ハラスメント”と呼んでいます」
こう語るのは、立憲民主党の衆議院議員・末松義規氏。高齢者が銀行窓口で高額(100万円以上)の現金を引き出す際、行員に個人情報やお金の使い道などを根掘り葉掘り聞かれたうえ、警察に通報されるケースが増えているのだ。
民間金融機関を監督する金融庁によると、近年、オレオレ詐欺などをはじめとした特殊詐欺の件数増加に伴い、警察庁から金融機関に対し、被害防止のための協力要請が出ているという。
「本人確認、使途の確認などだけでなく、顧客の年齢、出金限度額を決めて、それを超える場合は、警察に通報してくださいという要請をしています。