くらし情報『太宰牧子さん「乳がん確率7割。遺伝性と診断された私の選択」』

2019年10月7日 11:00

太宰牧子さん「乳がん確率7割。遺伝性と診断された私の選択」

6ミリほどのがんができていた。姉の死から3年後のことだった。

「最初の病院では、初期のがんだし、温存手術でも大丈夫と言うのですが、やはり不安で……」

妹と調べて、遺伝学的検査が実施されていることを知った太宰さんは、「がん研有明病院」に転院。そこで遺伝性がんとわかったのだ。

「遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)は遺伝子の病気で、BRCAという遺伝子に変異がある状態です。BRCA遺伝子が機能していれば、がんは起きにくいのですが、変異があるため、がんが発症しやすいわけです」(慶大病院・小林医師)

この遺伝子の変異で発症しやすいのは、乳がん、卵巣がん、腹膜がん、すい臓がん、前立腺がん、皮膚がんの6つ。全てのがんになりやすいわけではない。

このBRCA遺伝子には1と2があり、太宰さんはBRCA1に変異があった。
どちらの変異も80歳までに約70%の人が乳がんを、1の人は、44%の人が卵巣がんを引き起こす。

一般的な卵巣がんの発症率は1%。つまり、太宰さんは普通の人より44倍、卵巣がんになりやすいことになる。そんな結果を聞いても、太宰さんは動じなかった。

「遺伝性がんだとわかったときは、不安や恐怖より、原因がハッキリしたことで、逆に納得できました」

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