2019年10月7日 11:00
太宰牧子さん「遺伝性がん。私には、乗り越える自信がある」
「手術は順調に終わりました。出血もなかったようですし。ただ、腹腔鏡だったから、おなかのなかにガスを注入しての手術なので、おなかがパンパンで。食欲はあるのに、ご飯が食べられないですね」
そう言うと、太宰牧子さん(50)は笑顔でおどけてみせた。
「妊娠していたら、こんなだったんだろうなというぐらいパンパン」
その前日の9月2日、太宰さんはリスク低減卵管卵巣摘出術(RRSO)を受けたばかりだったが、病室を見舞った記者を、ベッドではなく椅子に座って、出迎えた。とはいえ、さすがに術後の痛みは多少あるのだろう。椅子には浅く腰掛け動作もゆっくりだ。
「明後日、姪のダンスのライブがあるので、見に行こうと思っています。
脱走する(笑)」
太宰さんは、エネルギッシュな人だ。実際、手術からまだ3日だというのに、外出許可をもらって、ダンスのライブに向かっている。その翌日に退院すると、9日、東京から京都まで新幹線で移動し、倫理委員会に出席。15日には、筑波大学附属病院で行われた「遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)教育セミナー講演」に登壇した。
太宰さんは遺伝性乳がん卵巣がん症候群(以下・遺伝性がん)