今季は2本…恋愛ドラマは共感時代にどう変化していくのか?
(イラスト:おおしまりえ)
2019年秋ドラマが次々放送される中、ふとした疑問を抱いた方はいないでしょうか。「恋愛ドラマを見かけないな」と。無いわけではないのですが、今季純粋に恋愛を軸にしたドラマは『結婚できない男』『モトカレマニア』の2本。2本あるとはいえ、1本は中年男性の恋愛。もう1本はこじらせ女子がテーマですから、いわゆる王道の恋愛ドラマとは言い切れません。
現実世界では恋愛をしない人が増えているといった問題もあるようですが、テレビドラマの世界で恋愛はどんな変化をとげているのか。
■恋愛ドラマは減ってしまったのか?
少し前なら毎シーズン過激な不倫ドラマが放送されていたように思うテレビドラマの世界。インターネットでの娯楽消費が増えた結果、コンテンツには「当事者意識」や「共感」、「知らない世界を垣間見る」「新しい視点」といった部分がより大事にされているように思います。
その結果、支持されるドラマのテイストも時代に沿って変化しているような。たとえば恋愛ドラマであれば2016年に『逃げるは恥だが役に立つ』といった男女の役割や結婚制度を根本から考え直すようなヒット作もあったものの、基本的には共感に寄せたようなドラマが人気を集める傾向にあるようです。