2019年12月20日 17:00
「がん宣告」されたとき、不安な気持ちにどう向き合うべきか
【連載】玉置妙憂の心に寄りそう人生相談
TBS『グッとラック!』のレギュラーコメンテーターをはじめ、数々のメディアにも紹介され大反響を呼んでいる新書『死にゆく人の心に寄りそう~医療と宗教の間のケア~』(光文社)の著者・玉置妙憂さんが毎週、読者の悩みに寄りそい、言葉を贈ります。
【今回の相談内容】
ステージIIの大腸がんと診断されました。見通しが悪い話も医師から聞いていますが、まだ実感がわきません。でも、今後のことを考えると不安で仕方がないんです(75歳・無職)
【回答】
医師から暗い見通しのお話をされたとのこと。あなたの心中に思いを馳せますと、おかけする言葉につまります。まだ実感がわかない。そうなのでしょうね。これまでにも、たくさんの方にお会いさせていただきましたが、みなさん、「自分のことを言われている気がしない」「伝えられた現実と自分の実感がちぐはぐ」とおっしゃっておいででした。
その“ちぐはぐ”な状態が、感じていらっしゃる「不安」の根っこなのではないかという気がします。突然降ってきた「暗い話」をわかり、認め、現実と実感をすり合わせて折り合いをつけるには、とても長い時間が必要なのだと思います。