「がん宣告」されたとき、不安な気持ちにどう向き合うべきか
【連載】玉置妙憂の心に寄りそう人生相談
TBS『グッとラック!』のレギュラーコメンテーターをはじめ、数々のメディアにも紹介され大反響を呼んでいる新書『死にゆく人の心に寄りそう~医療と宗教の間のケア~』(光文社)の著者・玉置妙憂さんが毎週、読者の悩みに寄りそい、言葉を贈ります。
【今回の相談内容】
ステージIIの大腸がんと診断されました。見通しが悪い話も医師から聞いていますが、まだ実感がわきません。でも、今後のことを考えると不安で仕方がないんです(75歳・無職)
【回答】
医師から暗い見通しのお話をされたとのこと。あなたの心中に思いを馳せますと、おかけする言葉につまります。まだ実感がわかない。そうなのでしょうね。これまでにも、たくさんの方にお会いさせていただきましたが、みなさん、「自分のことを言われている気がしない」「伝えられた現実と自分の実感がちぐはぐ」とおっしゃっておいででした。
その“ちぐはぐ”な状態が、感じていらっしゃる「不安」の根っこなのではないかという気がします。突然降ってきた「暗い話」をわかり、認め、現実と実感をすり合わせて折り合いをつけるには、とても長い時間が必要なのだと思います。
ある方は、「不安」の中身を細かく分析していらっしゃいました。そして「肉体がなくなった後も自分は存在するのだけど、誰にも気づいてもらえない」ことが一番怖いのだということに行きつきました。なので、そうなったときでもお互いに気づくことができるように合図の取り決めをして対策をたてたそうです。漠然とした「不安」を紐解くと、かたちがわかり、対策が立てられる場合があります。
最後に、あなたのすこし先を歩く先輩から、あなたへのメッセージをいただいたのでお伝えさせてください。「日ごとにできることが少なくなっていくと感じ、さぞ不安だと思います。
これからどうなるのかもわからないし、自分も一時はすべての希望をなくしました。でも、こんな状態でも“感謝することはできる”と気づいたんです。医者、看護師、家族…とにかく周りみんなに毎日感謝する。そうしたら、すこし楽になりましたよ」。
【プロフィール】
玉置妙憂(たまおきみょうゆう)
看護師・看護教員・ケアマネ-ジャー・僧侶。「一般社団法人大慈学苑」代表。著書『死にゆく人の心に寄りそう』(光文社新書)は8万部突破のベストセラー。NHK『クローズアップ現代+』、『あさイチ』に出演して大きな話題に。
現在、TBS『グッとラック!』火曜のコメンテーターを務める。
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