2020年1月10日 15:50
「貯蓄から投資へ」新NISAに潜む落とし穴を荻原博子が警鐘
与党が’19年末にまとめた税制改正大綱に、NISAの改革が盛り込まれた。NISAとは’14年に始まった小額投資非課税制度のこと。投資で得た利益にかかる約20%の税金が、NISAならかからない。こうしたNISAには、おもに2つの枠組みがある。
1つ目は’14年当初からある「一般NISA」。株式や投資信託などに年120万円まで投資できて、5年間は非課税。投資できるのは’23年までの予定だったが、’28年まで延長するようだ。
2つ目は’18年に始まった「つみたてNISA」。
金融庁が長期運用に向いていると限定した投資信託に、年40万円まで積立投資したとき、20年間、非課税になる。これも’37年の終了予定を’42年まで延長するようだ。
今回の改革は制度の延長だけでなく、’24年以降は一般NISAが「新NISA」に移行すると記された。新NISAとは、どんなものなのか。経済ジャーナリストの荻原博子さんが解説してくれた――。
■「貯蓄から投資へ」と私たちを誘導する“2階建て”新NISAの落とし穴
新NISAは、2階建て構造が大きな特徴です。1階部分は、つみたてNISAを踏襲した年20万円までの積立投資枠です。