なぜ愛子さまは天皇になれない?専門家が語る男尊女卑の歴史
大正天皇を産んだのも、明治天皇の正妻である昭憲皇太后ではなく、側室の女性でした。
男系による皇位継承は歴史的に続いてきましたが、それは側室の存在が許されるような社会であったからこそ可能だったのです。
【Q】「男系男子」より重要な天皇の条件はあると思われますか?
生まれながらの皇族であることが、尊重されるべき伝統でしょう。天皇の子として生まれ、生まれたときから皇室で育ってきたということがもっとも大切なことです。
戦後まもなく皇室を離れた「旧皇族」の子孫には、男系の男子もいます。しかし、何百年も前まで男系の血筋を遡らなければ天皇にたどり着かないのです。生まれたときに皇族ではなく、親も皇族ではなく、何百年も遠い祖先が天皇という「男系男子」に皇位継承権を与えたことは、歴史上ありません。
そうした男子より、天皇の長女として天皇のそばで育った皇族女子のほうが、将来の天皇としての資格があると私は考えています。
男系女子の「女性天皇」だけではなく、その子の「女系男子」や「女系女子」も、生まれながらの皇族となるので、女系天皇として皇位継承権を認めていいと思います。
「女性自身」2020年2月11日号 掲載