2020年2月21日 11:00
『ねんとな』話題の“僧医”を発見、45歳で僧侶が医学部入った理由
死を扱う僧侶と、命を扱う医師。一見、相反するような職業だが、“僧医”としての生き方は、両者に“深いつながり”があることを教えてくれたーー。
死者の魂を弔う僧侶、そして救急救命医として病院に勤める2つの顔をもつ主人公・松本照円(伊藤英明)が患者を救うために奮闘する。医療ヒューマンドラマ『病室で念仏を唱えないでください』(TBS系・金曜22時~)では、そんな“僧医”の照円が、患者の心と命に寄り添う姿を魅力的に描いている。
このドラマは、『ビッグコミック増刊号』(小学館)で連載されている、こやす珠世の漫画が原作。しかし、“僧医”として生きる人物は、フィクションだけでなく、現実の世界にもいる。
「僧侶=死を扱う職業、というイメージをお持ちの方は多い。病院に入院する知人の見舞いに法衣姿で行くと、守衛さんに『霊安室はこちらです』と人目につかない通路を案内されたこともありますよ(笑)。
今の立場は医師ですから、病院ではいつも白衣。でも、僧侶として心、そして魂に寄り添うことは、常に心がけています」
穏やかな表情で語るのは、大館記念病院(秋田県)で理事長・院長を務める対本宗訓さんだ。対本さんは僧侶でありながらも、45歳で医学部に入学し、現在は地域医療を担う医師という、異色の経歴を持っている。