池波志乃語る終活「遺された写真は負担…自分で1万枚捨てました」
「私、20年近く、女優を完全にやめてたんですよ。だからりん役も一度お断りしたんです。そしたら中尾さんが『おまえはバカか。自分がやった役をほかの人にやられて嫌じゃないの?』って」
そう笑うのは、昨年放送されたNHK大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』で、自らの祖母で、古今亭志ん生の妻である美濃部りん役を演じた女優の池波志乃さん(64)だ。
夫で、13歳年上の中尾彬さん(77)とは結婚42年。仕事を通じて知り合ったときの癖がそのままに、今でもついつい夫を“中尾さん”と呼んでしまう志乃さんは、過去に昼ドラ『おりんさん』(フジテレビ系)とNHKの番組内の再現ドラマでりん役を演じていた。
志乃さんの約20年ぶりの女優復帰の背中を押したのは、俳優の先輩でもある中尾さんだったのだ。
おしどり夫婦としておなじみの2人だが、最近は人生の終わりに向けた活動、いわゆる「終活」をやっていることでも注目されている。
一昨年には夫婦で『終活夫婦』(講談社)という著書も出した。
「終活のきっかけは、’06年に沖縄のマンションで倒れて、現地の病院に入院したことですね」
病名は目の異常や手足のまひなどの症状が出る「フィッシャー症候群」